デイケアにおける看護師の役割

現代社会では、うつ病や精神疾患を発症する人が増え、それらの人が治療を受けたのちに回復し、通常の社会生活に戻れるようデイケアでリハビリを行う仕組みが確立しました。そして、精神科のデイケアでは、リハビリを担当する理学療法や作業療法士に加え、看護師が多く必要とされています。

精神科のデイケアでの看護師の主な仕事は、患者さんの健康管理や、患者さんのデイケア滞在時に行われる様々な行事での見守りや手伝い、服薬相談、指導、緊急時対応などです。
精神科のデイケアでは技術的に要求されることは少ないように見えますが、看護師ならではの大切な役割があります。それは、患者さんの行動や表情を継続的に観察してその病状を把握し、必要な相談にのることです。
この点がうまくできなければ社会生活を送るうえで不安が増し、再度入院する必要も出てくるため、看護師の果たす役割は非常に重要です。

特に問題となるケースで多いのが、服薬の問題です。
デイケアに通う患者さんはある程度良くなってきているケースが多いので、服薬をおろそかにする場合があります。また、服薬の副作用や依存への恐怖心などもあって、薬をきちんと飲まないケースもあります。
看護師は、デイケアで患者さんの様子をつぶさに観察することで、何が問題となっているのか理解することができます。そして、患者さんと常にコミュニケーションをとることで、患者さんの側から悩みを打ち明けられる場合も多くなります。
患者さんの考えや思いをくみ取り、医師をはじめ他の医療スタッフと情報共有することで、患者さんの症状が回復に向かうようサポートできます。